現在、多くの患者様にご来院いただき院長の診察枠がいっぱいとなっており、2022年1月6日(月)より、「赤ら顔」診療の新規受付を停止させていただきます。
皆様にはご不便をおかけすると思いますが、ご理解のほどお願い申し上げます。
2022年12月28日 院長 豊福一朋
赤ら顔
1.はじめに
赤ら顔、顔の紅潮・発赤の改善に画期的な治療法はありません。顔の赤みの症状を改善していくためには、患者さん自身が自分の皮膚症状と肌質について、正しい認識を持つことが最も重要なことであると私たち山手皮フ科クリニック(以下、当院)は考えています。当院では、異常な症状については異常を正常にするための治療をおこないます。異常ではない症状に対しては、患者さんに異常ではなく、年齢や性別(身体的な性)、個体差により生じうる自然な状態であることを説明し、治療を行わない場合と、今よりも美しい状態にすることを目的とした美容医療を提供する場合があります。
人の皮膚に生じる赤い色のもとは、血管の中を流れる赤血球に含まれる酸化ヘモグロビンです。人の皮膚は外側から表皮・真皮・皮下組織の3層構造をしています。通常表皮に血管は存在しません。表皮は平均0.2mm(ティッシュ1枚くらい)の厚さです。表皮の最も上層(外側の層)を角層といいます。角層の働きとして特に重要なのは、バリア機能と水分保持機能です。
顔面全体や両頬の赤みの症状でお悩みの患者様の皮膚表面をよく見ると、角層がないあるいは角層形成が未熟で、表面がつるつるしたお肌の方が多くいらっしゃいます。過剰な角層は皮膚の質感の悪化や、くすみ、ニキビの原因となりますが、角層がない皮膚は紫外線や物理的刺激によるダメージを受けやすく、少しの刺激で皮膚の刺激感や発赤が生じやすくなります。角層を正常な状態に保つために最も重要なことは、摩擦により角層を取り除きすぎないことです。また、角層が薄いということは、真皮に存在する血管や、血行が良くなった時の真皮の紅潮が透けて見えやすい状態になっていると言えます。
赤ら顔、顔の紅潮・発赤の改善と予防には、その症状が異常でも、異常ではなくても、医療行為のみで解決することは絶対にできません。その症状に対する適切なスキンケアと紫外線防御に加え、繰り返しになりますが、患者さん自身が自分の皮膚症状と肌質について、正しい認識を持つことが最も重要なことであると私たちは考えています。
2.赤ら顔とは
皮膚の異常により、発赤、紅斑、紅潮がみられることがあります。
皮膚の異常がなくても、発赤、紅潮がみられることがあります。
一見、皮膚の異常も顕著な発赤、紅斑、紅潮がみられなくても、患者様の主観で「自分は赤ら顔だ」と思っている方もいます。
「赤ら顔」という病名・診断名はありません。
医療現場では皮膚が赤くなっている状態または症状を、発赤、紅斑、紅潮などと表現します。これらの症状が顔面に存在する場合に、「赤ら顔」という表現が使用される傾向にあります。
3.赤ら顔の原因となるもの
- 皮膚炎
- 炎症
- 日焼け、紫外線による影響
- 皮脂過多
- 脂腺の発達
- 毛包の発達
- 汗腺の発達
- 毛細血管拡張
- 加齢による皮膚の菲薄化・萎縮
- 摩擦による皮膚の菲薄化
4.山手皮フ科クリニックの赤ら顔改善治療
- 酒さ、酒さ様皮膚炎、湿疹など皮膚の異常による「赤ら顔」の症状は、皮膚の異常を治療することで改善します。
- 皮膚の異常がなく、発赤、紅潮がみられる場合、Vフェイシャルやレーザーフェイシャルなど美容医療の施術をおこなうと改善する場合があります。
- 皮膚の異常も顕著な発赤、紅斑、紅潮がみられない、自覚症状としての「赤ら顔」に対しては治療方法がありません。美容医療の施術をおこなうことは可能ですが、効果については患者様の主観にゆだねられることになります。当院では、以下の改善可能な症状に対して、Ⅴフェイシャルまたはレーザーフェイシャルをおこなっております。
- また、毛細血管拡張症に対しては、40㎠以下の範囲までであれば保険で治療が可能です。
改善が可能な症状
- 特に何もしていないけれど顔の赤みが気になる
- 特に何もしていないけれど顔のほてり感がある
- 顔の皮膚に広範囲で毛細血管拡張性がある
- ニキビができていることによる赤み(ニキビ痕の赤みではありません)
- 過去にアトピー、酒さ、酒さ様皮膚炎になったことがあり、その影響で顔が赤い(現在は顔面に症状がない)
改善の可能性はあるが、レーザー治療の効果の評価は患者さんの主観が主となるもの
- 運動をすると顔が赤くなる
- サウナや入浴をすると顔が赤くなる
- 寒暖により顔が赤くなる
- 飲酒により顔が赤くなる
- 緊張したり泣いたりすると顔が赤くなる
レーザー治療をおこなっていない症状
- トレチノインまたはレチノール配合化粧品を使用して赤くなっている
- ダーマペンやダーマローラー、ピーリングや各種レーザー治療をして赤くなった
- 現在、酒さや酒さ様皮膚炎、その他皮膚炎の症状があり顔が赤い
- ニキビ痕の赤み
5.料金
以下をご覧ください。
6.診療の流れ
● 治療までに2回以上のご来院が必要です。当院は方針として、全てのレーザー治療、美容施術において初診での来院時に治療をおこなうことはありません。改めてご来院いただくこととしております。赤ら顔の場合、レーザー治療前にスキンケアをおこなう方が良いと医師が判断した場合、レーザー治療は後になります。
● 過去に当院にて初診・初回相談または治療をお受けになられたことがある患者様において、初診または最終治療のいずれか直近の日付から1年を経過している場合、再度初診の診察から治療開始または治療再開となります。
予約
診療はWEBからの完全予約制です。クリニック受付ならびにお電話では『院長外来』の予約の受付はいたしておりません。
「予約サイト」へいき、選択メニューボタン
から 「「赤ら顔」のご相談 を選択ください。
初診・初回相談(来院1回目)・再相談
- 赤ら顔の治療をご希望の方は、先ず『院長外来』の診察にご来院いただいております。診察時に診断と治療方法の説明をおこないます。
- 前回相談日ならびに前回治療、レーザー治療から1年以上経過している方は、再度診察(再相談)が必要です。
- 当院は方針として、診察と治療は同時におこなっておりません。レーザー治療までに最短2回のご来院が必要ですが、レーザー治療前にスキンケアをおこなう方が良いと医師が判断した場合、レーザー治療は後になります。レーザー前にスキンケアをおこなっていただく方は多いです。お顔の状況がよくない状態(皮膚の菲薄化、摩擦による皮膚炎、過剰は皮脂、くすみなど)でレーザーを照射しても効果が乏しいためです。
- 必要時、診察前に洗顔または部分的な洗浄をお願いしております。範囲が狭い場合は、診察室でお化粧を拭き取らせて頂くことがあります。
- 当院では、個包装のメイク落とし、洗顔料、化粧水、乳液、日焼け止め、使い捨てタオルとヘアバンドをご用意しております。診察後にお化粧直しをご希望の場合は、患者様ご自身にてご用意願います。
- 診察・診断をおこない、医師が赤ら顔の治療について説明いたします。
レーザー治療(後日)
- 初診・初回相談・再相談の後に皮膚の状況がレーザーに適している状況でレーザー治療が可能となります。
- 治療は自費診療です。レーザーフェイシャルまたはVフェイシャルの施術は看護師が行います。
- レーザーフェイシャルまたはVフェイシャル治療は完全予約制です。ご予約はクリニック窓口、お電話で承ります。2回目以降からはLINEでのご予約もご利用いただけます。
- 初回治療の受付時に署名済みの説明同意書をご提出いただきます。※2回目以降の治療の方、前回治療と治療方法、治療後の処置が変更のない方は不要です。