更新日:2023.10.29/公開日:2017.3.1
このコンテンツは山手皮フ科クリニック 院長 豊福一朋が100%オリジナルで書いています。院長の経歴はこちらをご覧ください。
凹んだニキビ(にきび)跡治療
ニキビ跡のタイプ
凹んだニキビ跡ができるメカニズム
初期のニキビ状態(微小面皰~白ニキビ)
赤ニキビ
黄色ニキビ
ざ痤瘡瘢跡
凹んだニキビ跡を治療するメカニズム
皮膚を削って平らにする
瘢跡組織と陥凹部の癒着を解除する
皮内に熱を加えて真皮のリモデリング(再構築)を促す
凹みに薬剤を注入して盛り上げる
4.ニキビ跡治療のつかわれるニードルやRFを使った治療の解説
ダーマペンがなぜ、ニキビ跡の治療に効くか
ニードルRFがなぜ、ニキビ跡の治療の効くか
ポテンッツァによりニキビ治療のメカニズム
フラクショナルレーザーがなぜ、ニキビ跡の治療に効くか
フラクショナル炭酸ガスレーザーによるニキビ跡治療のメカニズム
1540フラクショナルレーザーによるニキビ跡治療のメカニズム
1.美容皮膚科でニキビ跡を治すには?
2.ニキビ跡 レーザー 何回で治る?
3.ニキビ跡治療では何をするのでしょうか?
4.ニキビ跡の治療には何回ほど通院が必要ですか?
5.ニキビ跡の治療は痛みを伴いますか?
1.ニキビ跡とは?
ニキビ跡のタイプ
1)アイスピック型
アイスピックで穴を掘ったような直径2mm以下の深く陥凹したざ瘡瘢跡です。
萎縮性瘢跡の60~70%を占めます。凹みは真皮真相にまで及びます。
2)ローリング型
直径5mm以上の大きくなだらかに陥凹したざ瘡瘢跡です。
萎縮性瘢跡の15~25%を占めます。
真皮の瘢跡組織では線維化がおこっています。線維化が真皮深層、ときに皮下脂肪織におよぶと、表皮が引っ張られている状態になっています。
辺縁はなだらかで、ボックス型のように直角ではありません。
3)ボックス型
円形や楕円形で、辺縁が直角に陥凹したざ瘡瘢跡です。
萎縮性瘢跡の20~30%を占めます。
表皮の下はローリング型と同じく、瘢跡組織があり線維化がおこっています。陥凹部位が直角に近い角度で落ち込んでいるので、目立ちます。
その他のニキビ跡
色素沈着型
赤ニキビが治ったあとに、茶色いニキビ跡になることがあります。
これは、正確にはニキビ跡ではなく、炎症後色素沈着です。
なにもしなくても半年~1年で消失しますが、ビタミンC誘導体の外用剤がよいと思います。
美白でもっとも効果ががあるハイドロキノンは、毛穴を閉塞しないのであればよいと思います。
ハイドロキノンが毛穴を塞ぐと、新しくニキビがでることがあるので、個人的にはビタミンC誘導体を好みます。ビタミンCにはニキビの炎症を抑える効果もあります。
赤み型
ニキビによる強い炎症が落ち着いて、盛り上がりはなくなったのすが、赤みが残って状態です。
いまだ、炎症が残っている状態で、皮下には拡張した毛細血管が存在して赤みをつくっています。
炎症はかならず消失するので、時間経過とともに、自然に治っていきます。半年~1年かかることがあります。
この状況で赤みをはやく消す方法はありません。IPL、色素レーザー(Vビーム)が効くというネットの情報がありますが、自然に赤みが消えているのか、治療が効いてるのか判別が難しいです(それほど効かないということ)。
ただし、同じ場所に赤ニキビが繰り返しおこると、赤みが続きます。繰り返しニキビが同じ場所にでる場合は、なおってからも予防にベピオ、ディフェリンなどの外用剤をつづけるとよいです。
2.凹んだニキビ跡ができるメカニズム
初期のニキビ状態(微小面ぽう~白ニキビ)
アンドロゲンの増加と異常角化
ニキビの始まりの毛包漏斗部の異常角化です。これには男性ホルモンであるアンドロゲンが関係しています。
アンドロゲンは皮脂腺に作用し皮脂の産生と分泌をうながし、男女とも思春期に分泌量が増えます。
分泌された皮脂は皮膚の常在菌により遊離脂肪酸へ分解されます。
この遊離脂肪酸は毛包漏斗部を刺激し、異常な角化を引き起こしニキビが始まります。
毛包漏斗部の異常角化が続くと毛穴は狭くなり、ついには閉塞してしまいます。
閉塞された毛包内に皮脂や角質が充満した状態がニキビの初期段階であり「微小面皰(面ぽう)」といいます。
白ニキビ
微小面ぽうからさらに進行すると、皮脂が増加していきます。
毛穴が閉じて、白いふくらみになったものを「白ニキビ」と呼びます。
皮膚科の教科書では「白色面皰(めんぽう)」あるいは「閉鎖面皰」とも書かれます。
毛穴が開いて、先端が黒く見えるのが黒ニキビです。「黒色面皰」あるいは「開放面皰」と呼ばれます。
赤ニキビから黄色いニキビ、さらに瘢跡へ
赤ニキビ
面ぽうがつくられ、さらに、白ニキビになる過程では毛穴が詰まっています。
皮脂は皮膚表面に出られなくなり、どんどん毛包に溜まっていきます。
ニキビの原因となる、アクネ菌は「皮膚の常在菌」といって、通常でも皮膚に存在している無害な細菌です。空気に触れるのが嫌いで、嫌気性菌といいます。通常はなにもしない、アクネ菌ですが、いったん面ぽうが形成されると、状況は違ってきます。
面ぽう、白ニキビの毛穴がつまった状態では、毛穴の内側は空気と遮断されるので、アクネ菌にとっては住みやすい状態に変わります。
空気がない状況でアクネ菌は皮脂を栄養としてどんどん増殖します。この過程で皮脂に含まれるトリグリセリドを分解して遊離脂肪酸を生成していきます。
遊離脂肪酸は炎症物質で、毛包に炎症を起こします。これに加え、アクネ菌自身も数を増やして毛包を破壊し炎症を誘発します。
増えたアクネ菌に対抗し、からだの側では免疫反応がおこります。
アクネ菌をやっつけようと好中球が集まってきて戦いが始まります。これがさらなる炎症を引き起こすのです。
黄色いニキビ
赤ニキビからさらに炎症が進み、好中球がさらに動員されると、膿をもつようになり黄色くみえるようになります。
「黄色ニキビ」です。黄色ニキビでは毛包が破壊され、皮脂、炎症物質、アクネ菌、好中球が真皮周囲組織に漏れ出て激しい炎症が起こります。
この状況を無治療で放置していると、炎症がさらに進行した「嚢腫」や「結節」にとなります。
ざ瘡瘢跡
「嚢腫」や「結節」では毛包周囲の組織がダメージを受け、治癒した後には線維化が起こって皮膚が固くなり、外観では凹みになるざ瘡瘢跡(ニキビ跡)になります。
3.機器による凹んだニキビ跡治療とは
凹んだニキビ跡を治療するメカニズム
ニキビ跡の(瘢跡)の治療には、4つの選択肢があります。以下にメカニズムとそれを利用した治療方法をまとめました。
治療メカニズム | 使用する手技、機器 |
1)皮膚を削って平らにする治療 | (通常型)炭酸ガスレーザー |
2)瘢跡と陥凹部の癒着を解除する治療 | サブシジョン |
3)皮内に熱を加えて真皮のリモデリング(再構築)を促す治療 | ニードルRF(ポテンツァなど) ノンアブレイティブレーザー(アイコン1540レーザーなど) |
)凹みに薬剤を注入して薬剤によって凹みの盛り上げを促す治療 | ニードルRF(ポテンツァなど)+PLLA(ポリ乳酸) ヒアルロン酸注入 |
1)皮膚を削って平らにする
炭酸ガスレーザーで凹みのエッジをけずる
炭酸ガスレーザーで凹んだニキビ跡のエッジ(縁)をけずる方法です。
凹みの深さは変わりませんが、エッジがなめらかになることで、陥凹による影ができにくくなり、見かけ上凹みの深さが浅く見えるようになります。
2)瘢跡と陥凹部の癒着を解除する
サブシジョン
サブシジョンとニキビ跡の下(真皮)に存在する瘢跡を物理的に剥離して、凹みを浅くする方法です。
皮膚のリモデリングとは言い難い程度の真皮の変化をおこします。
局所麻酔をおこない、注射針(ニードル)の先がニキビ跡の凹みの真下にくるように穿刺して、瘢跡を真皮の下床から物理的に剥離します。
これにより、皮膚は拘縮が解けて、凹んだ部分が盛り上がり浅くなります。
3)皮内に熱を加えて真皮のリモデリング(再構築)を促す
リモデリングの概念
リモデリングとは日本語では「再構成」と訳しますが、ピンとこないと思います。「皮膚のリモデリング」という観点で説明します。
真皮は線維芽細胞、マクロファージ、肥満細胞、血管、神経からなる「細胞成分」とコラーゲン、エラスチン、基質(ヒアルロン酸など)からなる「間質成分」の2つに分類されます。
細胞外マトリックスとは生体内で細胞を取り巻いている物質の総称ですが、真皮ではコラーゲン、エラスチン、基質(ヒアルロン酸など)が「(真皮の)細胞外マトリックス」と呼ばれます。細胞外マトリクスは皮膚の弾力性の維持、水分の保持をおこなっています。
皮膚の老化プロセスで、細胞外マトリクスは変性劣化していきます。変性劣化により皮膚の弾力性は失われ、皮膚は薄くなり、水分が減少します
皮膚のハリがなくなり、たるむ、小じわができるといった症状として表れます。
真皮の線維芽細胞はこれら真皮細胞外マトリックスを産生しますが、成長がとまった段階で真皮細胞外マトリックスは止まっています。
レーザー、RF(高周波)、超音波を使って、真皮に修復可能なダメージを与えると真皮の線維芽細胞は活動性となり、あたらしく真皮細胞外マトリックスをつくりはじめます。
この過程を「皮膚のリモデリング(再構成)」と呼び、美容医療での皮膚の若返りの原理です。
ニキビ跡の治療はリモデリングにより可能となる
ニキビ跡の治療では、真皮に瘢跡が存在しています。瘢跡とは真皮に線維化がおこって組織が固くなった状態です。
線維化のためにニキビ跡の皮膚は下方に引っ張られて、凹みとなっています。
ニキビ跡治療の目的は、「凹みを浅くして、凹んだ面積を縮小させる」ことです。
このためにマイクロニードル(微細な針)、レーザー、RF(高周波)を使い、ニキビ跡の凹みの下の存在する瘢跡組織に修復可能なダメージを与える必要があります。
このダメージはダーマペン、ニードルRFではマイクロニードルによる物理的な傷、レーザー、RFであれば表皮、真皮のたんぱく質の熱凝固になります。
私達のからだ(生体)は組織にダメージを受けると、修復がはじまります。
修復の過程で、ダメージがおこった組織はゆっくり吸収されはじめます。ニキビ治療はでは、凹みの下床の瘢痕組織がダメージをうけて吸収されはじめます。
吸収と同時に、生体はダメージを受けた組織を新しい組織で置き換える必要がでてきます。
皮膚がダメージを受けたことで、真皮に存在する線維芽細胞が活性し、さらに増殖します。
線維芽細胞はあたらしく細胞外マトリクス(コラーゲン、エラスチン、コラーゲンなどの基質)を産生、瘢跡組織と入れ替えます。
ニキビ跡では、瘢痕組織にダメージを与えて、新しい組織に入れ替えるという過程が「ニキビ跡の治療でのリモデリング」です。
瘢痕組織に繰り返し微細な修復可能なダメージを与え、リモデリングを繰り返すことで、凹みの原因である線維化がおこった瘢痕組織はやわらかくなり正常な組織構造に近づきます。
真皮のリモデリングを利用したニキビ跡治療方法の効果比較
真皮のリモデリングを利用したニキビ跡(凹み)の治療には、ダーマペン、ニードルRF、フラクショナルレーザーがあります。
フラクショナルレーザーはノンアブレイティブとアブレイティブに分かれます。違いについては後述しています。
それぞれの特徴を表にしました。リモデリング効果が高い=治療効果が高い、ということになります。
治療方法 | ダーマペン | ニードルRF | ノンアブレイティブ フラクショナルレーザー |
アブレイティブ フラクショナルレーザー |
機種名 | ポテンツァ/シルファーム | 1540レーザー | 炭酸ガスレーザーなど | |
リモデリング効果 | △ | ◯ | ◯ | ◎ |
表皮の収縮効果 (瘢跡の面積縮小効果)※ |
なし | なし※1 | ◯ | ◎ |
薬剤導入 | 低い/単純塗布 | 高い/独自のシステム | 設定なし | 設定なし |
深達度 | 2.5mm程度まで (それ以上では出血が強い) |
ドラッグデリバリー使用時2.0mmまで 非使用時4.0mmまで |
0.9~1.1mmの真皮 | 表皮から真皮浅層まで蒸散 熱凝固は真皮中層まで |
ダウンタイム(赤み) | 約1週間 | 0-2日 | 1~2日 | 1~2週間 |
かさぶた形成 | なし | なし | なし | あり |
痛み | 軽度/麻酔クリーム可 | あり/麻酔クリーム必要 | あり/麻酔クリーム必要 | 強い/麻酔クリーム必要 |
当院導入 | なし | あり | あり | あり※2 |
※1 真皮でのリモデリング効果で弱い面積縮小効果がある。
※2 当院にはありますが、ニキビ跡の治療には使用していません。
4)凹みに薬剤を注入して盛り上げる
ヒアルロン酸注入
凹んだニキビ跡の皮下にヒアルロン酸を注入する方法です。
注入されらヒアルロン酸は年単位で分解されてなくなりますが、注入より真皮の線維芽細胞が刺激され、細胞外マトリックスを産生して浅くなります。
ドラッグデリバリーシステムによるヒアルロン酸やPLLA(ポリ乳酸)の注入
ニードルRFであるポテンツァには、ドラッグデリバリーシステムがあり、ニードルの刺し跡からヒアルロン酸やPLLA(ポリ乳酸)(商品名:マックーム)を注入します。
ヒアルロン酸注入と同じように真皮の線維芽細胞が刺激され、細胞外マトリックスを産生してニキビ跡の陥凹が浅くなります。
4.ニキビ跡治療につかわれるニードルやRFを使った治療(ポテンツァなど)の解説
「皮内に熱を加えて真皮のリモデリング(再構築)を促す治療」のなかのダーマペン、ニードルRFについて解説します。
ダーマペンがなぜ、ニキビ跡の治療に効くか
ダーマペンは安価で手軽なニキビ跡の凹みの治療法です。
ニキビ跡にマイクロニードル(微細な針)を刺して、多数の穴をあけます。
穴は皮膚では傷になりますから、からだは修復します。
この修復過程で真皮のリモデリングがおこり、陥凹の凹みが浅くなるとうメカニズムです。
単に穴をあける治療なので、リモデリングの程度が小さく、たくさんの回数が必要です。
表面に成長因子などの薬剤を塗布してから、ダーマペンとおこなう治療方法もありますが、薬剤の浸透性が低いのが欠点です。
ニードルRF(ポテンツァ、シルファーム)がなぜ、ニキビ跡に効くか
ニードルRFはダーマペンの原理である、マイクロニードル(微細な針)による穿刺とRF(ラジオ波)により治療を組み合わせた治療方法です。
マイクロニードルでの治療原理は、この直前の「ダーマペンがなぜ、ニキビ跡の治療に効くか」で説明しました。
では、RFによる治療とはどういうものでしょうか。
RFとはなにか
RFはRadio Frequencyの略で直訳するとラジオ波です。高周波とも呼ばれます。
RF(高周波)は皮下に照射すると、メラニン、血管関係なく組織をあたためる性質があります。
ちなみに食品を温める電子レンジに使われるマイクロ波も電波です。RFより周波数が高い電波です(下図ではRFより左側にあります)。
皮膚に電極と置いて、このRF(高周波)を流すと、RFが流れた皮下には(電子レンジで温めたように)熱が発生します。皮下に真皮は皮下組織はタンパク質ですから、熱凝固を起こします。ニキビ跡の治療では、凹みの下の瘢跡組織をターゲットにします。
熱凝固の程度はうまく調整されていて、修復可能な皮膚の損傷で済むので、加熱部位にはすぐに創傷治癒がはじまります。
瘢跡組織では、瘢跡を形成している線維組織を含んだ細胞外マトリックスが熱変性をおこしています。つづいて、変性組織の分解吸収が始まります。同時に、真皮の線維芽細胞が活性化されて、コラーゲン、エラスチン、基質(ヒアルロン酸など)の新しい細胞外マトリックスの産生も開始されます。
瘢跡組織の古い細胞外マトリックスは新しく産生されたものと置き換わっていきます(リモデリング)。
ニードルRFとはなにか
ニードルRFとはダーマペンとRFを足し算したものです。
ポテンッツァとシルファームが知られています。
ポテンッツァとシルファームでは、ダーマペンによる微細な皮膚の損傷と、RFの照射による熱凝固作用の双方で、真皮にほどよい修復可能なダメージを与えます。高いリモデリング効果を発揮します。一般に、この2つの機器の効果は1回がダーマペン5回分に相当するといわれています。
ニードルRFのリモデリング効果
ニードルRFでのリモデリング効果を上の図で説明します。
1)1回目治療 マイクロニードでの穿刺
最初の治療で、瘢跡組織にマイクロニードルを刺します。
2)RF(高周波)作用
マイクロニードルの先端からRF(高周波)が照射され、瘢跡組織内には修復可能なダメージ(熱凝固)が与えられます。
3)リモデリング
マイクロニードによる微細な傷と高周波により熱凝固が加わった真皮では、リモデリングが始まります。ダメージを受けた瘢跡組織は吸収されると同時に、線維芽細胞が活性化されて、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの基質が新しく産生されます。また、線維芽細胞そのものの増殖して数が増えます。
4-6)2回目治療とリモデリング
2回目の治療でも同じような治療のサイクルが繰り替えされ、治療部位にはリモデリングがおこります。このサイクルが繰り返され、次第に瘢跡組織は減少して、線維化が解除されます。これに伴い、瘢跡があった組織は柔らかくなり、陥凹は次第に浅くなっていきます。
ポテンツァによるニキビ跡の治療メカニズム
ポテンツァにはドラッグデリバリーシステムがある
ポテンツァとシルファームの治療メカニズムを説明しましたが、ポテンツァにあって、シルファームにないものは何でしょうか。
それは、ドラッグデリバリーシステムです。
ドラッグデリバリー
ドラッグデリバリーとは、目的の部位に薬剤を届けるシステムです。
ポテンツァの「ポンピングチップ」はドラッグデリバリー機能をもっていて、肌に空けた穴から薬剤をしっかりと均一に肌内部(真皮層)に浸透させることができます。
薬剤はヒアルロン酸、PLLA(ポリ乳酸)、成長因子などがあります。
マックーム
マックームはポテンツァ用に開発された薬剤です。
主成分はPLLA(ポリ乳酸)でコラーゲンを生成する作用があります。PLLAは、「溶けるコラーゲン」とも呼ばれスレッドリフト(糸リフト)で使用されす吸収性の糸、皮膚の陥没治療の注射薬として使用されているものです。
ポテンツァではマイクロニードルで開けた皮膚の穴から真皮に注入され、コラーゲンの産生を促します。
ニキビ跡の治療、毛穴改善に使います。
マックームは時間が経てば体内で自然分解され、安全性が高い薬剤です。
5.フラクショナルレーザーの作用機序
「皮内に熱を加えて真皮のリモデリング(再構築)を促す治療」のなかのフラクショナルレーザーについて解説します。
これらのレーザー治療では、アブレイティブレーザー、ノンアブレイティブレーザーというカテゴリーがあります。
さらに「フラクショナル」という言葉がレーザーの前についたりします。
アブレイティブ、ノンアブレイティブ、フラクショナル? なんだか頭が混乱しそうです。
実際、皮膚科や形成外科の医師に、これらを完全に理解せずにレーザーを使っている人も多いです。
ここでは、用語をわかり易く解説しています。
フラクショナルレーザーがなぜ、ニキビ跡の治療に効くか
ニキビ跡の治療にはフラクショナルレーザーが使われます。
フラクショナルレーザーはアブレイティブレーザー、ノンアブレイティブレーザーに分かれます。
アブレイティブレーザー/ノンアブレイティブレーザーの違い
アブレイティブレーザーの作用とは
「アブレイティブ」とは「剥皮的な」と訳され、皮膚を剥ぐという意味です。アブレイティブレーザーでもっとも汎用されている炭酸ガスレーザーでは皮膚の表面を蒸散させるという意味になります。
皮膚を一面で蒸散させるので、上皮化(回復)に時間がかかり治療後に瘢跡を残すことがあります。また、治療の際しては麻酔が必要です。
術後の疼痛があり、治療部位から浸出液がでるので、術後の管理として創傷保護剤を貼ります。広範に熱ダメージを与えるので瘢痕形成がおこらないように注意が必要です。
治療により瘢痕になる可能性があり、ニキビ跡の治療に使用することはほとんどありません。ニキビ治療では後述のフラクショナルとの組み合わせで使います。
ホクロやイボを取る治療ではアブレイティブレーザーがよく使われます。通常の炭酸ガスレーザーなどです。
ノンアブレイティブレーザーの作用とは
「ノンアブレイティブ」とは「剥皮的でない」ということになります。
角層を温存して表皮と真皮に熱エネルギーを与えます。表皮と真皮には修復可能な熱凝固(ダメージ)となり、リモデリングを促します。
ノンアブレイティブレーザーは剥皮しない分、治療後の皮膚の上皮化(回復)が早いのが特徴です。
術後の疼痛が少なく、治療部位からの浸出液がありません。治療後の管理が容易なレーザーです。
フラクショナルとはなにか
フラクショナルレーザーは”fractional photothermolysis理論”という概念に基づいた治療法です。
fractional photothermolysis理論ではピクセル状(生け花の剣山のよう)や格子状にレーザーを照射して皮膚に微細な熱凝固点をつくります。
熱凝固した部分はリモデリングがおこり、治療の効果を発揮します。熱凝固した部位に隣にはレーザーが照射されていない皮膚が残っています。
ここから皮膚の再生が始まるので、レーザー治療後の瘢跡形成をおこす可能性が低くなります。
炭酸ガスレーザーなどのアブレイティブレーザーと組み合わせることで、ニキビ跡をはじめ、皮膚の若返りなど広く用いられることになりました。
また、ノンアブレイティブレーザーとの組み合わせもあり、さらにダウンタイムを少なくできるようになりました。
フラクショナル炭酸ガスレーザーによるニキビ跡治療のメカニズム
下の図はフラクショナルアブレイティブレーザー(炭酸ガスレーザー)をつかってのニキビ跡の治療を図にしたものです。
フラクショナル炭酸ガスレーザーで表皮の表面(角層を含んだ表皮と真皮の浅層)を蒸散させます。組織にとっては強いダメージですが、修復可能なレベルに調整されています。真皮にも高い熱が伝わるので、熱凝固がおこります。そこから真皮のリモデリングがおこるのは、これまで説明したニードルRFによる治療と同じメカニズムです。
フラクショナル炭酸ガスレーザーでもっとも特徴があるのは、表皮と真皮の浅層を蒸散させることです。ここでは微細な熱傷が発生します。組織に強い熱を与えると、組織を構成するタンパク質は凝固収縮します。
治療を繰り返すことで、皮膚表面には熱傷→組織の収縮と再生がおこり、ニキビ跡の凹みは浅くなるとともに面積が小さくなります。
「ニキビ跡の面積が小さくなる」ことは、ニードルやRF(高周波)ではおこすことのできない効果です。
効果が高い反面、強い炎症がおこるので、炎症後色素沈着が長期にわたることが欠点です。
1540フラクショナルレーザーによるニキビ跡治療のメカニズム
フラクショナルアブレイティブレーザー(炭酸ガスレーザー)はニキビ跡の凹みに高い効果を持つ反面、ダウンタイムが長いのが欠点です。
当院でもキャンデラ社のコアというスキャナ付きフラクショナル炭酸ガスレーザーがありますが、ニキビ跡の治療には使っていません。
フラクショナルノンアブレイティブレーザーであるサイノシュアー社の「アイコン 1540フラクショナルレーザー」を使用します。
ニキビ跡の陥凹の治療のメカニズム
下の図はアイコン 1540フラクショナルレーザーをつかってのニキビ跡の治療を図にしたものです。
レーザー照射では表皮角層にダメージを与えることなく、表皮、真皮の浅層から中層に熱凝固をつくります。
皮膚では治療直後から組織の修復が始まります。熱凝固をおこした部分ではリモデリングがおこり、瘢跡組織はあたらしく細胞外マトリクス(コラーゲン、エラスチン、コラーゲンなどの基質)と入れ替えます。
この治療をくり返すことで、線維化が固くなっている瘢跡組織はやわらかくなり、正常な組織構造に近づきます
1540フラクショナルレーザーにより皮膚の熱凝固
1540フラクショナルレーザーは1.5mm四方に49個の小さな熱凝固点をつくります。レーザーで熱凝固がおこる面積は20%です。理論上は5回の照射で熱凝固がすべての照射野でおこります。
皮膚表面には熱傷→組織の収縮と再生がおこり、ニキビ跡の凹みは浅くなるとともに面積が小さくなります。
アイコン 1540レーザーの優れた特徴 -ニキビ跡の面積縮小効果-
ニキビ跡の面積を小さくすることも重要な治療効果です
凹んだニキビ跡を治療では凹みを浅くするのが第一の目標です。しかし、ニキビ跡の面積の縮小効果も忘れないでください。見た目を小さくすること効果です。
リモデリングの引き金となる超音波やレーザーによる熱凝固は皮膚にとっては熱傷です。皮膚の構成成分であるたんぱく質は熱を受けると変性し、そのときに体積が縮小します。これは、ステーキを焼くと、肉が収縮して最初の大きさより小さくなるのと同じ原理です。また、皮膚に重傷熱傷を負った際に、治ったのちに皮膚がひきつることを瘢跡拘縮といいますが、やはり同じ原理です。「タンパク質は熱凝固すると縮小する」ということです。
ニキビ跡の治療では、皮膚のどの深さにどのくらい強い熱凝固がおこったかで、皮膚の表面(表皮)の収縮の程度が変わります(下の図を参照)
ニードルRF(上図左)では真皮の比較的深いところに熱凝固をつくります。表皮は真皮浅層はダメージをうけないので、極めてダウンタイムの少ない治療になっています。深いところでリモデリングがおこっても組織の収縮が表面に影響するのはわずかです。従って、ニードルRFでは、ニキビ跡の面積の縮小効果は少ないといえます。
一方、フラクショナル炭酸ガスレーザー(上図右)では、表皮と真皮の浅層を蒸散させます。熱はさらに真皮中層まで達します。表面に微細な熱傷を与えるので表皮と真皮浅層は強く収縮します。ステーキの焼き方でいうと「ウェルダン」です。この作用を多数の微細な熱傷を隙間をあけながら、照射するフラクショナルでおこないます。リモデリングのために皮膚は収縮しニキビ跡の凹みの面積は減少します。
ノンアブレイティブレーザー(上図中央)では、表皮角層にダメージを与えることなく、表皮基底層(表皮に一番下)、真皮の浅層から中層に熱凝固をつくります。皮膚の浅層にも熱凝固をつくるので、組織の収縮はニキビ跡の面積に縮小効果となります。ステーキの焼き方でいうと「ミディアム」でしょうか。ウェルダンの炭酸ガスレーザーにくらべて程度は弱いですが、修復が早いので、ダウンタイムが圧倒的に軽度です。
治療での選択
凹んだニキビ跡の治療では、フラクショナル炭酸ガスレーザーがもっとも効果が高いといえます。しかし、治癒までの時間の長さ、ダウンタイム特に治療後の色素沈着の期間が長いことを考慮して、なかなか治療に使えない現実があります。当院では、コアというフラクショナル炭酸ガスレーザーがありますが、現在は使っていません。
実際のニキビ跡治療ではポテンツァ、シルファームなどのニードルRF、ノンアブレイティブフラクショナルレーザーを使うのが一般的です。
治療方法 | ニードルRF | ノンアブレイティブフラクショナルレーザー |
治療機器 | ポテンツァ、シルファーム | 1540レーザー |
リモデリング効果の部位 | 真皮中~深層 | 表皮~真皮中層 |
表皮での面積縮小効果 | わずか | あり |
6.ニキビ跡のホームケアと予防対策
ニキビ跡はいったん凹んでしまうと、自然のもとに戻ることは難しいです。
ホームケアも効果が高いものがあるとは思いません。ニキビ跡の予防がきわめて重要です。
ニキビ跡をつくらせない最大のポイントは、炎症性ざ瘡である赤ニキビと黄色ニキビを早期に治療して、早く炎症を鎮静化することです。
このためには、まず、皮膚科専門医がいる皮膚科クリニックで保険診療と治療を受けてください。皮膚科ではさまざまな外用剤、内服抗生剤を使って治してくれます。外用剤が一般的ですが、重度の場合は内服抗生剤が処方されます。ニキビはホルモンバランスによって引き起こされることも多いため、漢方薬が用いられる場合もあります。
最初から美容皮膚科の受診は避けるべきです。保険診療の治療をまったく推奨せず※、ピーリングや機器を用いた治療をすすめるクリニックは、かなり商業的だと思ったほうがよいです。美容皮膚科を受診するタイミングは、保険診療だけの治療で抑えきらないときです。
それでも、保険診療での治療を続けながら、ピーリング、レーザーなどの自由診療を追加するのがよいと思います。
※診療のシステム上、ニキビの治療で保険診療と自費診療を並行しておこなうことはできません。混合診療禁止の原則があります。美容皮膚科では自由診療をおこない、別のクリニックで保険診療を継続することになります。
7.ニキビ跡の症例と前後の写真
ここの掲載されている写真はポテンツァの販売店から提供されたらものです。左が治療前、右が治療後になります。
今後準備が整い次第、当院の症例を掲載していく予定です。
8.ニキビ跡治療の効果と注意点
ポテンツァと1540フラクショナルレーザーの治療効果の違い
ニードルRFであるポテンツァ、ノンアブレイティブフラクショナルレーザーである1540フラクショナルレーザーはともに凹んだニキビ跡治療の高い効果を発揮します。
ポテンツァと1540フラクショナルレーザーの大きな差は治療部位の深さです。
ポテンツァは真皮中~深層、1540フラクショナルレーザーは表皮~真皮中層に熱凝固をおこし、リモデリング効果を発揮します。
ポテンツァではドラッグデリバリーシステムを持っていること、1540フラクショナルレーザーではニキビ跡の面積の縮小効果があること、それぞれの強みもあります。
どちらが効果が高いという単純は比較は難しく、実際、治療をおこなってみないをわからないところがあります。
凹んだニキビ跡に対する効果では、表皮~真皮中、深層まで治療をおこなうのがベストであるといえますが、予算の関係もあると思います。
当院では、ニキビ跡の治療が初めての方は、ドラッグデリバリーシステムあるポテンツァをおすすめしています。
ほかのクリニックですでにポテンツァやシルファームを何回もおこなっている方には1540フラクショナルレーザーをおすすめしています。
ポテンツァ | 1540フラクショナルレーザー | |
施術頻度 | 4〜6週間に1回 | 4〜6週間に1回 |
効果を実感しやすい施術回数 | 3~5回 | 3~5回 |
皮膚でのリモデリング | 真皮中~深層 | 表皮~真皮中層 |
強み | ドラッグデリバリー | ニキビ跡の面積縮小効果 |
9.凹んだニキビ跡治療のながれ
1.予約
診察はすべてWEBからご予約をお取りいただく予約制です。クリニック受付ならびにお電話では予約の受付はいたしておりません。
「予約サイト」へいき、選択メニューボタン
から 「ニキビ・ニキビ跡」のご相談 を選択ください。
2.初診・初回相談・再相談
- 凹んだニキビ跡の治療をご希望の方は、先ずカウンセリングにご来院いただいております。医師が診察し診断と治療方法の説明をおこないます。
- 凹んだニキビ跡のご相談は、自費診療です。初回相談は3,300円(税込み)、再相談・経過診察は1,650円(税込)です。
- 前回相談日ならびに前回レーザー治療から1年以上経過している方は、再度診察(再カウンセリング)が必要です。
- 当院は方針として、カウンセリングと治療は同時に行っておりません。治療までに2回のご来院が必要です。
10.料金
料金はこちらをご覧ください。
11.ニキビ跡をきれいに消すために日常で気をつけること
ニキビ跡をきれいに消すために日常で気をつけることは何ですか?
赤いニキビ跡は炎症の名残です。かならず時間とともに薄くなっていきます。注意しないといけないのは、同じ場所に繰り返しニキビができると、陥凹したり、皮膚表面に微細な瘢痕を残します。また、炎症後の色素沈着の予防に紫外線対策をおこなってください。
茶色いニキビ跡は炎症後の色素沈着です。炎症をおこして3~6か月で消えることが多いのですが、気になる場合はビタミンC誘導体が入ったローションがおすすめです。美白にはハイドロキノンが良いのですが、剤形によっては毛穴が詰まって、あたらしくニキビをつくることがあるので注意が必要です。
凹んだニキビ跡は日常のケアで消えることはなく、クリニックでの治療のみが効果があります
ニキビ跡を治すためにどうすればいいですか?
平坦な赤いニキビ跡はかならず時間とともに薄くなっていきます。盛り上がりあれば、炎症性のニキビですから皮膚科での治療が必要です。
炎症後の色素沈着である茶色いニキビ跡はビタミンC誘導体が入ったローションが効果があります。トラネキサム酸は色素沈着に有効です。市販のトランシーノがよいと思います。
凹んだニキビ跡はクリニックでダーマペン、ニードルRF、レーザーなどでの治療が必要となります。
ニキビ跡のクレーター状態を治しやすい方法はありますか?
クレーター状態になったニキビ跡を治療するには、ヒアルロン酸注入、サブシジョン、ダーマペン、ポテンツァやシルファームなどのニードルRF、フラクショナルレーザーなど治療方法があります。
美容皮膚科で治療を受けることができます。
本ページに詳細を記載しています。
ニキビ跡の治療はどのくらいの期間がかかりますか?
A: ニキビ跡の治療にはクレーターや凹みの深さ、数、範囲でことなります。また個人の治療に対する反応の差もあります。通常は数ヶ月から1年程度の期間がかかることが多いです。
ニキビ跡を治すために気をつけるべきことはありますか?
ニキビ跡を治すためには、ニキビが悪化することを避けるために早期の治療が大切です。
保険診療の皮膚科で外用剤による治療を受けられることをおすすめします。
また、日頃のスキンケア(洗顔、生活習慣)に気をつけることが重要です。ニキビを気にして触わり続けると、炎症が進み悪化させてニキビ跡とつくることになりますので注意してください。
ニキビ跡の治療方法は何がありますか?
ニキビ跡の治療方法としては、クリニックでの治療がが一般的です。 以下のような治療があります。
ニキビ跡が治っても完全に消えないことはありますか?
赤いニキビ跡や茶色いニキビ跡は消えても、同じ部位に繰り返しニキビができて、ニキビが治っても、再度赤いニキビ跡や茶色いニキビ跡になることはあります。
ニキビ跡が治った後でも、ニキビが再発した場合、保険診療の皮膚科を受診して早めに適切な治療を行うことが大切です。
ニキビ跡をきれいに消すためには、どのようなスキンケアが効果的ですか?
A: 赤いニキビ跡や茶色いニキビ跡をきれいに消すためには、ビタミンC誘導体を含んだ化粧水を使用することが効果的です。
また、紫外線から肌を守るためにサンスクリーン(日焼け止め)を使用することもおすすめです。
ニキビ跡の原因は何ですか?
A: 赤いニキビ跡の原因は、ニキビの炎症が収まったあとに血管の拡張や血管の周囲にリンパ球という細胞がのこっていることが原因です。炎症の名残です。これらの状態は時間とともに正常化します。血管の拡張は収まり、リンパ球は血管の中に戻っていきます。結果、赤みが消え、肌色が戻ります。
茶色いニキビ跡はニキビが治った跡の炎症後色素沈着です。やけどやケガのあとに一時的に茶色になるのとを同じメカニズムです。炎症のあと、表皮のメラノサイトの働きが活発化して大量のメラニンをつくるためです。いっぱんに炎症後色素沈着は炎症後1か月頃に色のピークとなり、その後徐々に薄くなります。消えるの個人差があり、3か月~半年、長いと1年以上かかることもあります。
12.よくある質問とその回答
答えは質問をクリックすると表れます。
Q1. 美容皮膚科でニキビ跡を治すには?
美容皮膚科でのニキビ跡の治療はさまざまです。一般にニキビ跡は「赤み」、「色素沈着」、「凹み(クレーター)」があります。以下のまとめました。
この中でご自身に当てはまる治療をお受けになってください。
ニキビ跡のタイプ | 治療方法 |
赤み | IPL(フォトフェイシャルなど) 色素レーザー |
色素沈着 | ピーリング ビタミンCイオン導入 エレクトロポレーション |
凹み(クレーター) | ダーマペン ニードルRF フラクショナルレーザー サブシジョン |
。
Q2. ニキビ跡 レーザー 何回で治りますか?
ニキビ跡の凹みの程度によって、治療回数はかわります。当院でつかっているアイコン1540フラクショナルレーザーでは、3~5回あたりで効果を実感される方が多いようです。フラクショナル炭酸ガスレーザーでは、もっと少ないかもしれませんが、皮膚の修復にかかる時間、ダウンタイムの関係で2回めの治療を長く開ける必要があります。当院はかって、フラクショナル炭酸ガスレーザーでの治療を行っていましたが、半年から1年空けていました。
Q3. ニキビ跡治療でのダウンタイムを教えてください?
ダーマペン、ポテンツァ、アイコン1540フラクショナルレーザー、フラクショナル炭酸ガスレーザーで述べます。
痂皮(かさぶた)を作るかでは、この4つのなかでは、フラクショナル炭酸ガスレーザーのみでおこります。
赤みに関しては以下のようになります。
機器 | ダーマペン | ポテンツァ | アイコン1540フラクショナルレーザー | フラクショナル炭酸ガスレーザー |
赤みのでる期間 | 約7日 | 0~2日 | 1~2日 | 7~14日 |
Q4. 二キビ跡の治療には何回ほど通院が必要ですか?
治療にどのような機器を使用するか、ニキビ跡の凹みはどのくらいかで治療回数、通院期間がかわります。機器のバリエーションが多彩なので、ご希望の治療があるクリニックのホームページをみられるのをおすすめします。ちたみに当院でポテンツァ、アイコン1540フラクショナルレーザーともに、効果が実感できるまで3~5回の治療が必要です。間隔は4~6週間あけています。私見ですが、治療効果が高いアイコン1540フラクショナルレーザーでは7~9回で治療効果は平行線になるように思います。したがってこれが、治療総回数と考えています。
Q5. ニキビ跡の治療は痛みを伴いますか?
ニキビ跡の治療には以下のような治療方法があります。痛みの程度を記載してます。
治療方法 | |
痛みがない | ピーリング ビタミンCイオン導入 エレクトロポレーション |
軽度な痛みで麻酔不要 | IPL(フォトフェイシャルなど) 色素レーザー |
局所麻酔が必要な痛み | ダーマペン ニードルRF フラクショナルレーザー サブシジョン |
ポテンツァの概要
診療区分 | 自由診療 | ||||||||||||
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治療内容 | POTENZAとは、多彩なマイクロニードルのチップを備えた、RF(高周波)治療機です。 症状に適したチップを使用し、RFを照射することで、様々なお肌の悩みにはたらきかけます。 |
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照射出力等 | 0.5~4J/c㎡ | ||||||||||||
治療期間及び回数 |
繰り返しの治療が望ましい。回数は疾患により異なります。 | ||||||||||||
施術によるリスク・副作用 | 治療直後には照射部位に発赤がでます。 治療後は一過性の炎症後色素沈着が起こることがあります。 治療部位には凸凹とした治療跡が残ることがあります。 |
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施術に要する費用 |
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未承認医薬品等であることの明示 | ポテンツァは国内未承認機器です。 | ||||||||||||
入手経路等の明示 | Jeisys Medical Inc.より、医師が個人輸入しております。 ※承認を受けていない医薬品・医療機器については下記のページをご確認くださいhttps://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/ |
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国内の承認医薬品等の有無の明示 | 同一の成分や性能を有する他の国内承認医薬品等はありません。 | ||||||||||||
諸外国における安全性等に係る情報の明示 |
以下の認証を取得しております。 |
1540フラクショナルレーザーの概要
診療区分 | 自由診療 | ||||||||||||||||||||
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照射出力等 | 45~70mJ | ||||||||||||||||||||
治療期間及び回数 | 4~6週間の間隔で少なくとも7~9回程度 | ||||||||||||||||||||
施術によるリスク・副作用 | 治療直後にはレーザー照射部位に発赤と痛みがでます。 | ||||||||||||||||||||
施術に要する費用 |
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承認区分 | 1540フラクショナルレーザーは国内未承認機器です。 |
注)治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
治療に用いる医薬品および機器は当院の医師の判断の元、個人輸入の続きをおこなったものです。
個人輸入において注意すべき医薬品等についてはこちらをご参照ください。
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1.html