公開日:2023.9.7 更新日:2024.1.22
こちらのコンテンツは、院長の豊福一朋が自身のこれまでの研究ならびに経験、関連書籍、学術報告などをもとに独自に作成したものです。将来において当院における治療方法、治療後の処置、使用機器、治療の流れなどについて内容が変更となる可能性があります。院長の経歴はこちらをご覧ください。
扁平母斑(カフェオレ斑)とは
1.扁平母斑の症状
生まれたときから、あるいは生後まもなく、生じる褐色斑、いわゆる「茶あざ」です。
頻度は多く、1個程度であれば我々の10~20%くらいに見られます。
淡褐色調の、均一な質感をもつ境界明瞭な母斑。皮膚からは隆起しません。
カフェオレ斑と呼ばれることもあります。
さまざまな形の扁平母斑
2.扁平母斑の原因
表皮に大量のメラニン産生をおこなう、形態変化をおこした「クローン性のメラノサイト」が存在していることが原因です。
「クローン性のメラノサイト」はからだの色素産生の調節機能から独立した、いわばStand Alone的な細胞です。
このクローン性のメラノサイトは毛嚢にも存在していると考えられています。
Qスイッチルビーレーザーで表皮のメラノサイトを破壊しても、毛嚢に存在するクローン性のメラノサイトが表皮に移動してきて、治療前に同じような環境をつくると考えられています。。
これが、数ある色素性疾患の中で、扁平母斑だけがレーザー治療に抵抗する理由と思います。
3.クリニックでの治療法
主な治療方法
Qスイッチルビーレーザー
保険適用で治療できるレーザーはルビーレーザーです。Qスイッチ付きのレーザーが推奨されます。
Qスイッチルビーレーザーの特徴に関しては下の「Qスイッチルビーレーザー」をクリニックしてください。
レーザー治療後の反応について
治療後のタイプ別分類
扁平母斑は治療後の状態により、上の4つに分類されます。
- ①治療後、もとに戻る。あるいはもとの色調より濃くなる(約50%以上)。
- ②治療後、一旦薄くなったあと、毛孔一致性の再発が見られる(約20%)。
- ③治療後、薄くなる部分と薄くならない部分がある。
- ④治療後、色素斑が消失するか非常に薄くなる(約20%)。
①~③はレーザーが効かない可能性が極めて強く、その後の治療はおこないません。カバーマークを使って目立たなくする治療をお勧めします。
④でレーザー治療が薄くなって残った場合は2回目のレーザー治療へとすすむこととなります。
扁平母斑の形状によるレーザー反応の違い
5歳以降では、扁平母斑の形状によりレーザー治療の効果に差が出るといわれています。境界が滑らかな円形の場合は治療効果が低く、形状では地図上の場合治療効果が高い傾向にあります。
その他のレーザー反応の違い
乳児期、部位は顔面、病変が小病変でレーザー治療の効果が高いといわれています。
4.治療の流れ
※顔面・首に存在するものが治療対象です
予約
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