更新日:2022.4.16/公開日:2017.8.14
酒さ様皮膚炎
酒さ様皮膚炎とは、顔面にステロイド外用剤またはタクロリムス軟膏を、漫然と長期間使用することによって生じる局所的副作用の一つであり、酒さに似た症状が生じます。ステロイド外用剤使用部位に一致して、発赤、毛細血管拡張、丘疹、膿疱、落屑を生じ、灼熱感と痒みを伴います。特に、口周囲に生じたものを口囲皮膚炎と呼びます。
病因
ステロイド外用剤やタクロリムス軟膏の長期使用によるものです。ただし、顔面にステロイド外用剤やタクロリムス軟膏を使用した全例において生じるものではないため、はっきりとした原因は不明で、その発症には患者側の発症素因の関与があると考えられています。
山手皮フ科クリニックの酒さ様皮膚炎治療
- ステロイド外用剤、タクロリムス軟膏の使用中止
- 内服抗生剤※保険治療
(丘疹症状に対して)第1選択:ドキシサイクリン、第2選択:ミノサイクリン
(痒みに対して)抗アレルギー薬の内服 - 外用剤※保険治療
ロゼックスゲル(メトロニダゾール0.75%ゲル)
治療経過と治療方針
酒さ様皮膚炎の治療で最も重要なことは、ステロイド外用剤やタクロリムス軟膏の使用を中止することです。
多くの場合、これらの外用剤を中止後、一過性に症状が急性増悪をきたします。その後、3か月から半年ほどかけて改善しますが、急性増悪の持続期間や程度、治癒までにかかる期間は個人差が大きいです。この急性増悪期間における、患者さんの精神的負担は非常に大きなものとなります。
他の治療法やステロイド外用剤やタクロリムス軟膏の再開をお求めになられても、当院では上記の治療法以外は提供しておりません。
酒さ様皮膚炎の治療では、ステロイド外用剤やタクロリムス軟膏の使用中止が不可欠であり、症状の改善には時間がかかります。
当院に酒さ様皮膚炎で受診される患者様は、当院の治療方針についてご理解頂いた上で治療に臨んでください。
治療の流れ
- 当院へのご来院が初めての方…完全予約制です。
- 当院へのご来院が2回目以降の方…WEB予約または保険診療窓口受付時間内にご来院ください。
※保険診療のご予約は全てWEB予約サイトから患者様ご自身でお取りいただいております。
※ご予約は受診されるお一人様ずつお取りください。
※クリニック窓口でのWEB予約サイトの利用方法の詳細な説明はいたしかねます。